大場誠司(おおばせいじ)さん
デザインの方向から印象づくりを考えるブランディング、ロゴマークなどを手がけるグラフィックデザイナーの大場さん。
とみやスイーツ、TOMI+、富谷の水。富谷市民ならどこかで一度は見たことのあるデザインたち。
これらは全て大場さんが手がけた作品です。
芸術の道へ進んだのは 自然の流れ
小さい頃から画家で美術教師の父が自宅で絵を描く姿を見て、見様見真似で自分も手を動かしていたという大場さん。
図画工作や習字など、カタチを正確に捉える絵心のようなものが自然と身に付き、先生や友人に褒められることも多かったと言います。
「自分は何かを創作することに長けているのでは」
そう感じ、自然と芸術の世界へ進んでいくことがやがて目標となっていきました。
情報を正確に伝える シンプルな思考
デザイン会社に入社し、仕事を始めてすぐに、デザインの仕事の難しさにぶち当たります。
思うように具現化することができず、悩んだ理由は、学生時代にやっていたデザインは自分の想いを表現する「アート」で、仕事としてのデザインは、お客様の想いを汲み、伝達する手段として制作する「グラフィックデザイン」であるという大きな違いがあったから。
この時から、当時の上司でもあり師匠の背中を追いかける修行の日々が始まりました。
ひたすらデザインに取り組み、数年たったある日、闇が消え、光が差すような感覚が生まれました。
デザインが少しだけ理解できた、腑に落ちた瞬間でした。この経験が礎になっていると大場さんは言います。
大場さんが大切にしていることはシンプルな思考。
例えば人が事業や活動を始めるとき、夢や想いが膨らみ、たくさんの情報を詰め込みたくなりがちです。
しかし、誰に何をどのように伝えるかをもう一度整理してスッキリさせていくことにより、情報が明確になり広く伝わりやすくなるのだと言います。
長く続くことを願って 生まれたロゴデザイン
大場さんが初めて富谷で携わったデザインは、プランナーの知人から声がかかり制作した「とみやスイーツ」の冊子。
富谷市を「スイーツのまち」とすることを目指し、2016年から始まったプロジェクトです。
大場さんはこのプロジェクトへの想いや情報を調べていくうちに、ブランドとして長く愛され続けるためには、シンボルが必要なのではと考え、ロゴマークを提案しました。
この可愛らしいロゴマークは人々が甘いものに出会ったときの笑顔を表現したもの。
2017年には、市内にあるお菓子店で富谷市の特産品であるブルーベリーを使ったオリジナルスイーツが楽しめる「ブルーベリースイーツフェア」のロゴも考案。
2020年からは「秋のスイーツフェア」も新たに始まり、「とみやスイーツ」は年々進化し続けています。
大場さんの富谷ブランドへの想いは確実に形となっています。
富谷の「まちづくり」を デザインでお手伝いしたい
大場さんは今後も、 富谷のまちづくりのお手伝いをしていきたいと話します。
企業だけでなく、個人の方でも、「どのような活動をしていきたいのか」を整理するところからサポートをしています。
実際に、「 富谷市しんまち地区(旧富谷宿)の活性化を自分たちの手で」をスローガンに活動している「はにかむ富谷」のシンボルマークも大場さんが手掛けたもの。
そして、今回のこの「富谷(もしかしたら知り合いかも)図鑑」のデザインも大場さんと形にしたもの。
相手の想いを形にしていく大場さんのデザインは、これからも富谷から生み出される諸活動を後押しするものとして、様々なところで見る機会が増えそうです。
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この記事は「風と土の交差点プロジェクト」の一環で、風の人と土の人の関わりしろを創ることを目的としています。毎日1人ずつ、富谷塾生を中心とした富谷のひとの情報を発信していきます。